企業にプライベートスペースの情報を提供することについて皆さんはどう思いますか?
https://www.businessinsider.jp/post-281732
「労働組合のような役割を担えれば」と話す冨成さんだが、まさにグーグル日本法人による退職勧奨や、BroadcomのVMware買収では、当該企業の社員らが情報収集して、今後の身の振り方を考える場として機能した。
退職勧奨は誰が、またどの部署が対象か分からないのが通常だが、WorkCircleで「対象になりました」など名乗りを上げる人が多く、全体像が見えていった。退職金が人によって差が大きいことも分かった。
日々更新される情報に困惑する気持ちを共有できたことも、社員の心の安定につながっただろう。
そんなWorkCircleのメンバーは代表取締役の冨成さんと、創業者でエンジニアのテリー・フィリップ・ドリューさんの2人のみ。採用と広告にアクセルを踏むため、UB Venturesらを引受先とした第三者割当増資で1.3億円を調達した。
今後、長期的には、同じ会社のユーザーのみが利用できる「プライベートサークル」内の投稿を分析して、当該企業や競合他社の人事などに提供することも検討中だ。
「感情やキーワードを分析し、離職率の高さや人材流出の原因の特定などに役立ててもらいたいんです。
人事担当者や経営陣の中には『こんなSNSを利用する社員の声なんて聞きたくない』という人もいますが、一方で、『ぜひ参考にしたい』という声もある。
プラットフォームとしては働き手の待遇改善に役立ててもらうのが第一ですが、企業サイドからも『組織をよりよくしていくためのツール』だと信頼してもらえるように成長させたいですね」(冨成さん)