弊社が「外資IT転職市場の動向」を把握するためにベンチマークしているレポートがあります。それが米CARTA社が半年に一回発表する「State of Startup Compensation」でして、それの最新版「State of startup compensation, H1 2024」が出たので日本語解説記事を弊社メディア『チャレンジャーズアカデミー』上で整理しました。(あくまでポイントをピックアップしたまとめなので、より詳細を見たい方は英語版の元レポートをご覧ください)
元レポート(英語)URL: https://carta.com/blog/startup-compensation-h1-2024/
弊社解説(日本語)URL:https://challengers.academy/articles/4954/
解説記事の後半はチャレンジャーズアカデミーにログインしないと読めなくなってるので、まだメンバーでない方はこのスレッドだけで内容把握できるように以下にまとめを置いておきます。
【このレポートは何?】
CARTAという「株式報酬管理」のスタートアップが自社が持っているデータを元に半年に一回発表している「転職市場動向」のレポートです。
対象はアメリカの非上場企業(ほぼスタートアップ)なので、日本のデータは入っていないはず。なので、「対岸の情報」ですが参考になります。
【今回のレポートのポイント3つ】
■その1:レイオフに関してはだいぶ落ち着いてきた模様
レイオフされた人の人数は調査の最新月(2024年4月)でこの2年間の最低水準となっており、収束傾向であるように見える。
■その2:求人増加の兆しはいまいち見えず
2024年1月のCARTA利用企業への「入社人数」は2020年以来の過去5年で「1月としては最低」となっており、本レポート範囲ではまだ雇用回復の兆しは見えていない。
■その3:付与される「株式報酬」が小さくなってきている
2022年と比べ、付与される株式(Stock option, RSU)は金額ベースで36%減少。これは「減ってる」というより、2022年がバブルだっただけで、現在の「新しい適正水準(New Normal)」が出来上がっていると考えるほうがよさげ。
今回の範囲内では「可もなく不可もなく」という感じですが、エージェントの体感としては、2024年後半に入って「求人市場は元気になってきてる」と感じてます。このレポートは「アメリカの状況を知れる」という意味で先行指標と言えるんですが、一方でデータを元に数ヶ月遅れで発表されるので「現実」のスピードには追いつかないんですよね。
ということで、データは参考にしつつ、頭と手足、それから直感、すべてを動員してキャリアを模索していきましょう!