どんなドメインであれ結局はSaaS系ベンチャー企業のエンジニアの労働とはAWSやWebアプリケーションフレームワークを使ってある業務を楽にするツールを開発することに集約される。
多くの場合、そうしたツール開発はエンジニアとって技術的に成長が得られるものではなく、関係者と仕様を考えてビジネスロジックを組むといった、誰もやりたがらない仕事である。
技術が好きなエンジニアなら誰しもが憧れたことのある低レイヤーの仕事、例えばプログラミング言語そのものやOSの開発などに関わる仕事は全くと言って良いほど日本には無い。少なくても転職サイトでスカウトを行っているようなSaaSベンチャーではそんな機会を提供していない。
エンジニアにエンジニアとしての尊厳が保たれるような仕事を与えられないのなら、せめて待遇を改善してほしい。
年収数百万程度しか出せないくせに安易に東京の山手線上のオフィスに出社を求めないでほしい。
そのオフィスに通勤可能な範囲に住むだけでいくらかかると思っているのだろう。住居費を全額負担してくれるなら良いが、家賃補助数万円と交通費では割に合わない。
「弊社ドメインへの興味」を「求める人物像」に書かないでほしい。そこも身の程知らずである。
結局は何のドメインでもエクセルでもできることを「ある職種の人の仕事がやりやすいように」Webアプリケーションフレームワークに組み込むビジネスロジックとして書くだけなんだからドメインへの興味なんて関係ない。開発に関係あるとしたらそのエンジニアの日本語の理解能力であってそのドメインの興味ではない。そんな頓珍漢なことを書いてるから永遠に良いエンジニアなんて採用できないんだよあなた方は。
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追記
誤解されそうなので追記しておきますけれど、
私はSaaSベンチャーに勤めている従業員を貶したいわけではなく、
経営者(役員)は従業員に大した必然性も無く出社を要求したり、「ドメインへの興味」を持つことを当然のように求めたりと言った横暴な態度を取ることやめろと言いたいのです。
また、従業員の立場にいる人たちはどんな職種であれ労働条件が改善されるように求め続けるべきです。
そうした問題提起がしたかったのでこんなタイトルにしました。