長文失礼します。
多くの方のキャリア支援コーチングやマネジメント研修を行っているのですが、このコミュニケーションがキツい、雑な方ってどの組織にも見られますし、キャリア転換の要因の一つに、上司がこのタイプでストレスを抱える環境下にあることも多いです。
まず、スレ主さんとマネージャーの認知の違いを指摘しておきます。マネージャーは厳しい指導を「必要な対処」と評価し、スレ主さんは「不要な脅威」と評価してとらえ行動しています。
因数分解すると、マネージャーはこういった評価をしていると見られます。
・マネージャー目線での一次的評価
1,部下の能力不足や失敗を「脅威」と認識している
2,自身の指導力や権威が損なわれることを「害・損失」と評価している
・マネージャー目線での二次的評価
1,厳しい指導が部下の成長や問題解決につながると考えている
2,感情的な対応が即時的な結果をもたらすと信じている
一方で、スレ主さんの評価は下記のようなものだと整理できます。
・スレ主さんの一次的評価
1,不快なコミュニケーションを「脅威」と認識している
2,良好な人間関係の損失を「害・損失」と評価している
スレ主さんの二次的評価
1,相手を気遣うコミュニケーションが効果的だと考えている
2,不快感を与えないよう配慮することで問題解決できると信じている
部下にあたるチームのメンバーが「不要な脅威」と評価した場合、自身の防護行動の動機づけに影響を与えるので、即座に行動を修正することがよくあります。この点では、ご記載の通り「尻叩きが短時間でできる」メリットが発生します。リーダーが不快なコミュニケーションを取ることで、相手に即座の反応を促し、組織的な短期的効率を高めるという意図があるかもしれません。
しかし、長期的には「自己効力感の低下」や「心理的安全性の欠如」により、チームのパフォーマンスやモチベーションが下がることが予測されます。心理的安全性が確保されていない環境では、メンバーがリスクを取ることを避け、創造的な意見を出すことも抑制されます。長期的には不安やストレスが積み重なり、チーム全体のパフォーマンス低下やメンバーの離職につながることが多いです。
そのため、こうした不快なコミュニケーションは、短期的な効果はあるものの、長期的にはデメリットが上回ると考えられます。
では、私のキャリア支援コーチングやマネジメント研修ではどのようにお伝えしているかというと、詳細は更に記載が長くなるので割愛しますが、課題を「脅威」ではなく「挑戦」として認識できるよう支援することで、より前向きなアクションと結果を再現できるようになります。
課題を「脅威」として扱うマネージャーの元では、直接的なコミュニケーションが常に必要で、小規模のマネージャーとしては成功を収めますが大規模マネジメントは長期的な失敗が再現されてゆきます。
ですので、スレ主さんの基本的な価値観でのマネジメントの方が、メンバー一人ひとりの成長を伴う長期的な成功への最適解であり、「脅威」でのマネジメントは短期的な小規模の部分最適な成功を再現できる手法であると言えますね。後者の手法は私はオススメしませんが笑。