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ポストセールス - 面接対策編

#面接

#ポストセールス

作成日 : 2025/3/27

最終更新日 : 2025/3/27

ポストセールスは、「売って終わり」じゃない!お客様の成功を、共に創り上げる仕事である。つまり顧客の成功に貢献し、自身のキャリアを成長させることができる魅力的なフィールドだ。そんなポストセールスの仕事について、WorkCircleのユーザー様が全貌を紹介します。
 
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著者について 所属企業: Big Tech 所属職種: Lead Technical Account Manager 経歴: Big Tech / 大手SIer
 
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1. 外資系ポストセールス面接の特徴と心構え

外資系企業のポストセールス面接は、単なるスキルチェックにとどまらず、候補者の多面的な能力を評価する場である。以下のような特徴を理解しておくことが重要だ。
  • 構造化された質問とケーススタディ: 過去の経験に基づく具体的な行動を問う質問(行動面接)に加え、実際の業務を想定したケーススタディが出題されることが多い。論理的思考力、問題解決能力が試される。
  • 多様な面接官: チームメンバーや上長だけでなく、プリセールス、他部門、場合によっては海外の担当者が面接官となることもある。異なる立場や文化を理解し、効果的にコミュニケーションする能力が評価される。
  • 職務遂行能力とカルチャーフィットの両立: スキルや経験はもちろんのこと、企業の文化や価値観(プリンシプルなど)への適合性も同等に重視される。
面接では、技術スキルはもちろんのこと、論理的思考力、問題解決能力、顧客成功へのコミットメント、そして企業文化への適合性をバランス良くアピールすることが求められる。

2. 徹底的な事前準備

面接成功の鍵は、徹底的な準備にある。
2-1. レジュメ:最初の自己PRツール 外資系で標準的なレジュメは、日本の職務経歴書とは異なる。以下の点を意識し、応募ポジションに合わせて最適化する必要がある。
  • 簡潔性: 要点を絞り、冗長な表現を避ける。
  • 定量的な実績/インパクト: 業務成果を具体的な数値(顧客満足度向上率、契約維持率、売上貢献度、効率改善率など)で示す。「社内顧客」への貢献なども工夫次第でアピール可能。
  • ポジションとの適合性: 募集要項(Job Description)を徹底的に読み込み、自身のスキル・経験との関連性を明確に示す。
レジュメは第三者(エージェント、知人など)にレビューしてもらうことも有効である。
2-2. 自己分析:経験の棚卸しとアピールポイントの明確化 過去の経験を深く掘り下げ、具体的なエピソードを準備する。
  • SBI法(Situation, Behavior, Impact): 状況、自身の行動、その結果(インパクト)をセットで整理する。特に「インパクト」は定量的に示すことが重要。
  • 強み・弱み、キャリアプラン: ポストセールス職で活かせる強み、克服すべき弱み(とその対策)、将来のキャリア展望を明確にする。
  • ポストセールス関連実績: 顧客満足度向上、契約維持率向上、アップセル・クロスセル成功、課題解決、関係構築などの経験を洗い出す。
2-3. 企業・ポジション研究:相手を知る 応募企業とポジションについて深く理解する。
  • 企業情報: ウェブサイト、ニュースリリース、SNS、社員のブログなどを通して、事業内容、製品・サービス、企業文化、価値観(プリンシプル、行動原則など)、競合状況を把握する。
  • 求人情報(Job Description)の精読: 求められるスキル、経験、役割を正確に理解し、自身の経験とどう結びつくかを考える。
2-4. 情報収集の活用 リクルーター、エージェント、社員(リファラル依頼含む)、LinkedIn、技術コミュニティなどを活用し、面接に関する情報や企業の内部情報を収集する。

3. 主要な面接タイプ別対策

複数回のインタビューでは、様々な形式で質問が行われる。
3-1. 一般的な質問への対策 自己紹介、志望動機、転職理由、強み・弱み、キャリアプランなど、定番の質問には、準備した自己分析に基づき、具体的なエピソードと定量的な成果を交えて回答する。生成AIなどを活用した想定問答の準備も有効だが、自分の言葉で話せるように練習が不可欠である。
3-2. 行動面接(Behavioral Interview)対策 「過去に困難な顧客に対応した経験は?」「チームで意見が対立した時どうしましたか?」といった、過去の行動を問う質問。準備したSBI法のエピソードを用いて、具体的に、論理的に説明する。STARメソッド(Situation, Task, Action, Result)も同様のフレームワークとして有効である。
3-3. 技術・製品に関する質問への対策 ポストセールス、特に技術色の強いロール(コンサルタント、TAM、サポートエンジニアなど)では、製品知識や技術スキルが問われる。
  • 製品理解: 主力製品・ソリューションの機能、技術的特徴、ユースケース、導入効果を理解する。可能であれば実際に触ってみる(フリートライアルなど)。
  • 専門知識: トレーニングコンテンツやベンダー資格を活用し、知識を深める。自身の技術経験を具体的に語れるように準備する。
  • 業界知識: 担当する可能性のある業界の動向や課題を把握しておく。
3-4. カルチャーフィット面接対策 企業の文化、価値観、行動原則(プリンシプル)に合致するかどうかを見る面接。企業のウェブサイトなどでこれらを事前に確認し、自身の経験や考え方がどのように合致するかを具体例を挙げて説明できるように準備する。なぜその企業で働きたいのか、という熱意を示すことも重要である。
3-5. 英語面接対策 英語面接が必須の場合、想定問答の英訳準備やオンライン英会話での練習が有効。単なる語学力だけでなく、異文化環境でのコミュニケーション能力や適応力もアピールする。

4. ケーススタディ対策

ケーススタディは、ポストセールス職の面接における重要な評価要素である。候補者の思考プロセス、問題解決能力、顧客中心思考などを測る。
4-1. 想定されるテーマと例
  • 顧客満足度の低下・チャーンリスクへの対応
    • 主要顧客の製品利用率が急に低下した
  • 導入プロジェクトにおける問題解決
    • 要件定義に含まれていなかった要望が顧客から次々と出てくる(スコープクリープ)
  • アップセル・クロスセルの機会創出
    • 担当顧客のビジネスが成長し、新たなニーズが生まれている
  • 複雑な技術的問題への対応
    • 原因不明の障害が発生し、顧客の業務に影響が出ている
  • ステークホルダーマネジメント
    • 顧客内の複数の部署(例: IT部門とビジネス部門)で意見が対立している
4-2. ケーススタディで問われること 提示された状況に対し、以下のような観点から質問される。
  • 状況分析・情報収集: 課題の特定、情報収集の方法、原因の仮説立て。
  • 問題解決・アクションプラン: 具体的な対応ステップ、解決策の選択肢と比較検討、関係者の巻き込み、コミュニケーション戦略、リスク管理。
  • 目標設定・効果測定: 成功の定義、KPI設定。
  • 経験・スキルの応用: 自身の過去の経験との関連付け、強みの活かし方。
  • ビジネスインパクト: 顧客ビジネスや自社ビジネスへの影響、将来的な機会創出。
「この状況を聞いて、まず何が最も重要な課題だと考えるか?」「最初に着手すべきことは何か?その理由は?」「どのような状態になれば、この問題は解決した(成功した)と言えるか?」などの質問が想定されるだろう。
また提示する解決策の技術的妥当性も、評価の対象になることもある。
4-3. 回答する上での心構え・ポイント 構造化して考える(例: 状況把握 → 原因分析 → 課題特定 → 解決策立案 → 実行計画 → 効果測定)
  • 顧客中心で考える
  • 仮説思考
  • 優先順位付け
  • コミュニケーション計画を明確に
  • 現実的な解決策
  • 自信を持って、しかし柔軟に
  • 時間を意識する(不明点は確認する)
ケーススタディに唯一の正解はないことが多い。重要なのは、どのように考え、課題に立ち向かうかというプロセスを示すことである。落ち着いて、論理的に説明することを心がける必要がある。また不明な点や前提条件は質問して確認することもとても重要である。

ケーススタディ面接事例:主要顧客の利用率低下とチャーンリスク

【面接官からの状況説明】
あなたは、クラウドベースの高度な分析プラットフォームを提供する外資系SaaS企業A社に勤務するカスタマーサクセスマネージャー(CSM)です。あなたの担当顧客リストには、2年前に主力製品「Product Z」を導入した大手小売企業「G社」が含まれています。G社は年間契約額も大きく、当社にとって非常に重要な顧客です。契約更新は半年後に迫っています。最近、社内の利用状況ダッシュボードを確認したところ、G社における「Product Z」の主要機能の利用率(特にアクティブユーザー数、レポート作成数)が、過去3ヶ月にわたって継続的に低下していることが判明しました。さらに、先週、G社のマーケティング部門の部長(導入時の主要な推進者の一人)から、あなた宛に以下のような内容のメールが届きました。
「最近、Product Zのレポート生成速度が遅くなったように感じる。また、期待していたようなデータに基づいた迅速な意思決定に繋がっているか、正直疑問に感じている部分もある。一度、近いうちに状況について話せないだろうか。」
サポート部門に確認したところ、G社からの問い合わせ件数は最近微増傾向にあるものの、システムダウンなどのクリティカルな障害報告は上がっていません。一方で、営業担当からは「G社は、最近急速にシェアを伸ばしている競合からも積極的なアプローチを受けているらしい」という噂も耳にしています。
さて、この状況を踏まえ、あなたはこの後どのように行動しますか?

【想定される質問例】
  1. 状況認識と課題特定:
      • この状況を聞いて、あなたはまず何を最も重要な課題(リスク)だと捉えますか?なぜそう考えますか?
      • 現時点で把握している情報の中で、特に注意すべき点は何だと思いますか?
  1. 情報収集と原因分析:
      • この状況をより正確に把握するために、あなたはまず何をしますか?どのような情報(定量的・定性的)を追加で収集しようと考えますか?
      • 利用率低下や部長の懸念について、考えられる原因は何でしょうか?
  1. アクションプラン:
      • あなたはCSMとして、この状況に対応するために、どのような具体的なステップで行動しますか?最初の1週間、1ヶ月で何を行いますか?利用率を回復させ、顧客の懸念を払拭するために、どのような打ち手が考えられますか?
  1. コミュニケーション戦略:
      • G社のマーケティング部長との打ち合わせをどのように設定しますか?その打ち合わせで何を質問し、何を伝えようと考えますか?
      • 部長以外の関係者(例えば、IT部門や現場のユーザーなど)ともコミュニケーションを取る必要はあると考えますか?もし必要なら、どのようにアプローチしますか?
  1. 関係再構築と契約更新:
      • 競合の存在も踏まえ、半年後の契約更新に向けて、G社との関係をどのように再構築していきますか?
      • アップセルやクロスセルの機会を探る余地はあると思いますか?あるとしたら、どのようなタイミングや方法でアプローチしますか?
  1. 目標設定とリスク管理:
      • この一連の対応における「成功」とは、具体的にどのような状態を指しますか?どのようにその成果を測定しますか?
      • この対応を進める上で、最も注意すべきリスクは何だと考えますか?そのリスクを最小限に抑えるために、どのような対策を講じますか?
  1. 経験の応用:
      • (もしあれば)過去に、顧客のエンゲージメント低下やチャーンリスクに直面した経験はありますか?その際にどのように対応し、どのような結果になりましたか?

以下に、上述の想定質問に対する回答例を示す。
もちろんこれが常に正解ではないが、面接官が評価するポイントやアドバイスを踏まえ、論理的かつ顧客中心の視点で回答することを意識して一例として参照いただきたい。

【回答例】
状況認識と課題特定:
  • 最も重要な課題(リスク)とその理由:
    • 最も重要な課題は、主要顧客であるG社の「チャーンリスク(契約解除リスク)」が非常に高まっていることです。
    • 理由は以下の通りです。
      • 利用率の継続的な低下: 製品価値を実感できていない、あるいは活用できていない明確な兆候です。SaaSビジネスにおいて利用率は顧客満足度と契約継続意向に直結します。
      • 主要な推進者からの直接的な懸念表明: レポート速度の低下(パフォーマンスへの不満)と、データに基づいた意思決定への疑問(製品価値への疑念)は、製品のコアバリューに対する不信感を示唆しており、極めて深刻なシグナルです。
      • 契約更新時期(半年後)の接近: 残された時間が限られており、迅速かつ効果的な対応が必須です。
      • 競合の存在: 積極的なアプローチを受けているという情報は、G社が代替案を検討している可能性を示唆しており、チャーンリスクをさらに増大させます。
      • G社の重要性: 年間契約額が大きく、当社にとって戦略的に重要な顧客であるため、失った場合のインパクトは計り知れません。
  • 現時点で特に注意すべき点:
    • マーケティング部長の懸念の内容: 「レポート生成速度」という具体的なパフォーマンスの問題と、「期待した意思決定に繋がっていない」という抽象的ながら本質的な価値への疑問の両方が出ている点。後者は、単なる技術的問題解決だけでは不十分である可能性を示唆する。
    • 利用率低下の具体的な状況: 「主要機能」の利用率が低下しているとのことですが、具体的にどの機能が、どの部署・ユーザー層で低下しているのかを把握する必要があります。これにより、問題の核心や影響範囲を特定する手がかりが得られます。
    • 競合の具体的な動き: どのような競合が、どのようなアプローチをしているのか、可能な範囲で情報を収集し、対策を考える必要があります。
    • サポートへの問い合わせ微増: クリティカルな障害報告はないものの、問い合わせが増えているということは、現場レベルで何らかの問題や使いにくさを感じているユーザーが増えている可能性を示唆します。その内容を分析する必要があります。
情報収集と原因分析:
  • 最初に何をしますか?追加で収集する情報:
    • 1. 社内情報の徹底的な収集・分析:
      • 利用状況データの詳細分析(定量的):
        • どの機能の利用率が、いつから、どの程度低下しているか?
        • 部署別、ユーザー別の利用状況に偏りはないか?(特定の部署/ユーザーだけが使わなくなったのか、全体的に低下しているのか)
        • レポート作成数だけでなく、ログイン頻度、滞在時間、特定機能の利用回数など、他のエンゲージメント指標も確認します。
        • 過去(導入初期や利用が活発だった時期)のデータと比較し、変化のパターンを分析します。
      • パフォーマンスデータの確認(定量的): レポート生成時間の実際の推移、システムログ、サーバーリソース状況などを技術部門と連携して確認します。G社特有のデータ量や使い方に起因する問題か、より広範な問題か切り分けます。
      • サポート履歴の詳細分析(定性的・定量的): 最近増加している問い合わせの内容、頻度、解決状況、担当者などを具体的に確認します。パフォーマンスに関する問い合わせは含まれているか、特定の機能に関する質問が多いかなどを分析します。
      • 営業担当・過去の担当者からのヒアリング(定性的): 競合に関する情報、G社との過去のやり取り(導入時の期待値、過去の課題など)、組織体制の変化、キーマンの情報などを収集します。
    • 2. 顧客(G社)へのヒアリング準備:
      • 上記社内分析を踏まえ、マーケティング部長との打ち合わせで確認すべき事項、提示すべき情報、想定される質問への回答を準備します。
  • 考えられる原因(仮説):
    • 製品・パフォーマンス関連:
      • データ量の増大に伴う実際のパフォーマンス低下。
      • 特定の機能におけるバグや仕様上の問題。
      • G社のネットワーク環境や利用方法に起因するボトルネック。
    • 価値実感・活用関連:
      • 導入時に設定した目標や期待値と現状とのギャップ。
      • Product Zから得られるインサイトを実際のビジネスアクションに繋げるプロセスが確立されていない。
      • 必要なスキルや知識を習得できていない(トレーニング不足)。
      • G社のビジネス戦略や組織体制の変化により、当初想定していた活用方法が現状に合わなくなった。
    • コミュニケーション・サポート関連:
      • 当社からの積極的な活用支援や情報提供が不足していた。
      • 問い合わせに対するサポートの質やスピードに不満がある。
    • 競合関連:
      • 競合製品の方が特定の機能やパフォーマンス、価格面で優れているとG社が判断し始めている。
アクションプラン:
  • 具体的なステップ:
    • 緊急対応フェーズ(〜1週間):
      • 社内情報収集と分析: 上記の社内データ収集・分析を最優先で実施。技術部門にパフォーマンス調査を依頼。
      • 関係部署との連携: 営業、サポート、技術部門とキックオフミーティングを実施し、状況共有と役割分担、協力体制を確立。
      • マーケティング部長との初期コンタクト: メールに迅速に返信し、懸念への共感を示し、打ち合わせを打診。可能な限り早く(数日〜1週間以内)設定。
      • 初期打ち合わせの実施: 部長の懸念を深くヒアリングすることに重点を置く。収集したデータの一部(客観的な事実)を提示しつつ、原因究明と解決に向けた当社のコミットメントを伝える。
    • 原因特定・対策立案フェーズ(〜1ヶ月):
      • 追加情報収集: 部長との打ち合わせや初期分析で明らかになった不明点を、必要に応じて現場ユーザーやIT部門へのヒアリング等で補足。
      • 原因の特定: 収集した情報を統合・分析し、利用率低下と部長の懸念の根本原因を特定する。複数の要因が絡んでいる可能性も考慮する。
      • 対策プランの策定: 特定された原因に基づき、具体的な解決策(複数オプション含む)と実行計画を策定する。関係部署(技術、製品開発、トレーニング担当など)を巻き込む。
      • G社への対策提案と合意形成: マーケティング部長及び関係者に、分析結果と具体的な対策プラン、期待される効果、スケジュールを提示し、合意を得る。
    • 対策実行・効果測定フェーズ(1ヶ月〜):
      • 対策の実行: 合意したプランに基づき、パフォーマンス改善、トレーニング、活用支援などを実行。
      • 進捗モニタリングと効果測定: 利用状況データや顧客からのフィードバックを定期的に確認し、対策の効果を測定する。必要に応じて軌道修正。
      • 定期的なコミュニケーション: G社との定例会を設定し、進捗状況、課題、次のステップについて継続的にコミュニケーションを取る。
  • 打ち手の例:
    • パフォーマンス改善: 技術部門と連携し、ボトルネック解消、インフラ増強、クエリ最適化などを実施。G社に改善状況を報告。
    • 活用支援強化:
      • 個別トレーニング/ワークショップ: G社の課題やデータに合わせた実践的なトレーニングを実施。
      • 活用事例紹介/ベストプラクティス共有: G社のビジネス目標達成に繋がる具体的な活用方法を提示。他社事例も紹介。
      • レポートテンプレート作成支援: よく使うレポートや分析軸のテンプレートを提供・作成支援し、レポート作成の手間を削減。
      • 定期的な活用相談会: 現場ユーザー向けのQ&Aセッションや相談会を実施。
    • コミュニケーション強化:
      • QBR (Quarterly Business Review) の実施: 定期的にビジネスレビューを実施し、導入効果の振り返り、今後の目標設定、当社からの支援計画などを共有。経営層も巻き込む。
      • 製品ロードマップの共有: 今後の製品アップデートや新機能について説明し、将来への期待感を醸成。G社の要望をフィードバックする姿勢を示す。
    • 期待値調整: 導入時の期待値と現状を照らし合わせ、必要であれば現実的な目標設定を再調整する。
コミュニケーション戦略:
  • マーケティング部長との打ち合わせ:
    • 設定: 迅速にアポイントを打診。「懸念について詳しくお伺いし、状況改善に向けて建設的な議論をさせていただきたい」という目的を明確に伝える。対面またはビデオ会議を提案。
    • 質問事項:
      • 「レポート生成速度が遅いと感じる」具体的な状況(どのレポートか、いつからか、どの程度か)
      • 「期待していた意思決定に繋がっていない」と感じる具体的な理由、事例
      • Product Z導入時に期待していたこと、現在のビジネス上の最優先課題
      • 現場のユーザーからの声、他の部署での利用状況や評価
      • 競合製品の提案状況(可能な範囲で)
    • 伝えること:
      • 懸念を真摯に受け止めていること、状況改善に全力を尽くすこと(コミットメント)
      • 現時点で把握している客観的な事実(利用状況データ、パフォーマンス調査の初期状況など)
      • 今後の進め方(原因究明、対策立案・実行のステップ、スケジュール感)
      • G社の成功が当社の最優先事項であること(顧客中心の姿勢)
  • 部長以外の関係者とのコミュニケーション:
    • 必要性: 必要だと考える。理由は以下の通り。
      • IT部門: パフォーマンス問題の原因究明や解決策実施に協力が必要な場合がある。インフラ環境やセキュリティポリシーなどの情報を得る必要があるかもしれない。
      • 現場ユーザー: 実際の利用状況、日々の困りごと、具体的な改善要望などを把握するために不可欠。利用率低下の背景にある現場の実態を知る。
      • 導入時の他の推進者/関係者: 当初の導入目的や期待値を再確認し、認識の齟齬がないかを確認する。
    • アプローチ方法:
      • まずはマーケティング部長に相談し、他の関係者へのヒアリングの必要性と目的を説明し、協力を得る。
      • 部長の紹介や同席のもと、あるいは許可を得て直接アプローチする。
      • 目的(例:「パフォーマンス問題の技術的詳細を確認したい」「現場での活用状況や課題を具体的に伺いたい」)を明確に伝え、相手の時間を尊重する形で依頼する。
関係再構築と契約更新:
  • 関係再構築:
    • 課題解決による信頼回復: まずは、提示された懸念(パフォーマンス、価値実感)に対して、真摯に取り組み、具体的な成果を出すことが最も重要。
    • 価値の再認識: Product ZがG社のビジネス目標達成にどのように貢献できるのかを、具体的な事例やデータを用いて再提示する。成功事例をG社内で共有できるよう支援する。
    • 伴走者としてのポジション確立: 定期的なコミュニケーション(QBRなど)を通じて、単なるツール提供者ではなく、G社のビジネス成長を支援するパートナーとしての認識を醸成する。
    • プロアクティブな提案: G社のビジネス状況の変化を常に把握し、Product Zの新たな活用方法や改善提案を積極的に行う。
  • アップセル/クロスセルの機会:
    • タイミング: まずは既存契約範囲内での課題解決と信頼回復、価値の再認識を最優先する。利用率が回復し、顧客満足度が向上した段階で検討するのが適切。急な提案は逆効果になりかねない。
    • 方法:
      • QBRなどの場で、G社の新たなビジネス課題や目標について深くヒアリングする中で、Product Zの未利用機能や上位プラン、あるいは当社の別製品がその解決に貢献できる可能性があれば、自然な流れで紹介する。
      • 特定の課題解決に特化した追加機能やサービスを提案する。
      • あくまでG社の課題解決と成功に繋がる提案であることを強調する。
目標設定とリスク管理:
  • 「成功」の定義と成果測定:
    • 成功の定義:
      • 短期的: G社の主要機能利用率(アクティブユーザー数、レポート作成数など)が、低下前の水準、あるいは合意した目標値まで回復・安定する。マーケティング部長の懸念(パフォーマンス、価値実感)が解消される。
      • 中長期的: G社がProduct Zの価値を再認識し、ビジネス目標達成に活用している状態になる。顧客満足度が向上する。半年後の契約が満額で更新される。
    • 成果測定方法:
      • 利用状況ダッシュボードでのKPIモニタリング(継続的に実施)
      • G社(部長、現場ユーザーなど)への定期的なヒアリング、アンケート調査(NPS、CSATなど)
      • QBRでの成果レビュー
      • 契約更新の有無と条件
  • 最も注意すべきリスクと対策:
    • 最大のリスク: 契約解除(チャーン)。 特に競合の存在がこのリスクを高めている。
    • その他のリスク:
      • 原因特定に時間がかかり、対応が遅れるリスク。
      • 技術的な問題解決が困難、あるいは時間を要するリスク。
      • G社内の政治的な問題や、当社がコントロールできない要因(予算削減など)による解約リスク。
      • 対策が的外れで、効果が出ないリスク。
    • リスクを最小限に抑えるための対策:
      • 迅速な初動と透明性の高いコミュニケーション: スピード感を持って対応し、進捗状況や課題をG社と密に共有する。悪い情報も隠さずに伝える。
      • 徹底的な原因究明: 思い込みや表面的な現象に惑わされず、データとヒアリングに基づいて根本原因を特定する。
      • 期待値コントロール: 実現可能な解決策と現実的なスケジュールを提示し、過度な期待を抱かせない。
      • 社内連携の強化: 関係部署(技術、営業、製品開発)との強固な連携体制を構築し、迅速かつ的確な対応を可能にする。
      • 競合対策: Product Z独自の強み、G社への導入効果、スイッチングコストなどを改めて整理し、必要に応じてG社に伝える。
      • 代替案の準備: 万が一、技術的な問題解決に時間がかかる場合などに備え、回避策や代替手段を検討・準備しておく。
経験の応用:
  • ここはご自身の経験に合わせて具体的に回答してください。

【面接官への逆質問(例)】
  • 「今回のケースで、特に重要視される評価指標やKGIがあれば教えていただけますでしょうか?」
  • 「社内の技術部門や製品開発部門との連携は、通常どの程度スムーズに行える環境でしょうか?」
  • 「もし私がこのポジションに就いた場合、同様の課題を抱える顧客に対して、どのようなサポート体制やリソースを活用できますでしょうか?」

【回答にあたってのポイント】
  • 構造化: 状況分析→原因仮説→情報収集→アクションプラン→コミュニケーション→目標設定・リスク管理、という論理的な流れで回答する。
  • 具体性: 「何を」「なぜ」「どのように」行うのかを具体的に説明する。抽象的な表現を避け、可能な限り定量的な視点も交える。
  • 顧客中心: 常にG社の視点(課題、目標、懸念)を念頭に置き、G社の成功を支援するというスタンスを明確にする。
  • 主体性: 自分がCSMとして何をすべきか、関係者を巻き込んでどのように動くかを明確に示す。
  • 現実性: 提案するアクションプランや解決策が、現実的に実行可能であること、ビジネス的な側面(コスト、リソース、競合)も考慮していることを示す。
  • 柔軟性: 仮説はあくまで仮説であることを認識し、情報収集の結果に応じて柔軟に対応を変える姿勢を示す。面接官からの深掘り質問にも、考えを整理しながら誠実に回答する。

【面接官が評価するポイント】
  • 顧客中心思考: 顧客の状況や課題を理解しようと努め、顧客の成功を最優先に考えているか。
  • 論理的思考力: 状況を構造的に分析し、原因を仮説立て、具体的なアクションプランを道筋立てて説明できるか。
  • 問題解決能力: 課題に対して、現実的かつ効果的な解決策を複数考え、提案できるか。主体的に行動を起こそうとしているか。
  • コミュニケーション能力: 社内外の関係者と、目的を持って効果的にコミュニケーションを取る計画を立てられるか。
  • ビジネス感覚: 契約更新、チャーンリスク、競合、LTV(顧客生涯価値)といったビジネス的な側面を考慮できているか。
  • 技術・製品理解(程度による): 製品の利用状況データやパフォーマンスの問題について、どの程度踏み込んで考えられるか(ロールによる)。
  • プレッシャー耐性: 複雑でプレッシャーのかかる状況でも、冷静に分析し、前向きに対応しようとする姿勢があるか。
【候補者へのアドバイス】
  • すぐに解決策に飛びつくのではなく、まずは状況分析と情報収集の重要性を強調する
  • 不明な点や前提条件があれば、面接官に質問して確認することも有効
  • 面接官は、候補者の回答に対して深掘り質問(「なぜそう考えるのですか?」「具体的にはどういうことですか?」「他にはありませんか?」など)を行うことを想定されるが、自分の言葉で、自信を持って、しかし柔軟な姿勢で回答する

このような想定質問は生成AIを使ったシナリオ設計は自分でも準備ができるし、ある程度エージェントや受験先の知り合いなどからも回答例をレビューしてもらう、などをするとより実践的に取り組めるだろう。

5. ポストセールスとしてのアピールポイント

面接全体を通して、ポストセールス職に求められる資質を効果的にアピールする。
  • 顧客中心思考と課題解決能力: 常に顧客の成功を第一に考え、その課題解決に情熱を持っていることを示す。成功事例を基に、どのように顧客に貢献したかを具体的に語る。
  • コミュニケーションとステークホルダーマネジメント: 顧客、社内関係者(営業、開発、サポートなど)、パートナーなど、多様な関係者と円滑に連携し、目標達成に導いた経験をアピールする。
  • 対顧客経験がない場合の工夫: もし直接的な顧客対応経験が少ない場合でも、社内プロジェクトにおける関係部署を「顧客」と捉え、そのニーズに応えたり、課題解決に貢献したりした経験をアピールできる可能性がある。相手の立場に立って協働した経験を具体的に語ることが重要である。

6. オファー交渉とまとめ

全てのインタビューを通過すれば、オファーが提示される。提示された条件(給与、RSU、賞与、役職、入社日など)は交渉の余地があることが一般的である。自身の市場価値や希望を考慮し、納得のいく条件を目指して交渉を行うべきである。
外資系ポストセールスの面接は、準備が成果を大きく左右する。本稿で解説したポイントを参考に、自身の経験やスキルを効果的にアピールし、希望するキャリアへの扉を開いてほしい。

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